軽井沢スキーバス事故(過去の痛みVol.5)
有人運転の限界
2016年1月15日に起きた軽井沢スキーバス事故から3年が経ちましたが、今一歩その原因が曖昧なのが腑に落ちず3回忌に事務局を代表して、黙祷に訪れました。多くの報道陣に囲まれ黙祷がシャッター音で集中できない苛立ちはあったものの、改めてこの事故における人間の曖昧さを確認するものでした。
曖昧な原因
物理的におきた事象は1~3個の中のどれか1個または複数個。環境状態は推測でギアがニュートラル(エンブレ使用なし)速度が90~100km程度となります。
1、運転者のいねむり又は意識が遠のいてる状態
2、バス本体のエアブレーキ系の凍結及び故障等
3、操作不慣れ
熟練者でもミスはする
一貫してわたくどもは、人間は訓練してもミスを犯すものであると考えています。いくら罰則や規則を増やしても人間は必ず、その日の体調や、年齢、時間の経過などで最高のパフォーマンスを出せない時がございます。それを努力することの意味はミスを犯さない何を目指しているのか…『人間をやめる?』という意味なのでしょうか…ミスを犯す人間は劣人なのだという今の文化そのものに問いかけています。
人工知能三適応
いわゆる人工知能の三適応は1、人が行っている作業で、特定の熟練者に依存している作業。2、事象に対して、正解が定義できる作業。3、事象が電子データ化できることです。
アルゴリズムで操作ミスはしません、機械の故障は事前にわかります。いねむりしません。
人間の「経験」や「勘」ほど曖昧なものはございません。人間が介在することでかえって物事を複雑にしている今の文化自体を見直す時期が来ています。
(信濃毎日新聞社掲載記事はこちら)
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